無動寺と若王子神社
「丹生山田の里文化財めぐり」で神戸市北区山田町にある無動寺に行きました。
無動寺へは、丹生山田の新兵衛石近くの道から北側の山に上がっていきます。
きれいに整備された緩やかな山道を15分ほど登っていってください。
「高野山 真言宗 無動寺」と刻まれた立派な石柱に出くわします。
さらに、参道を歩いていくと突き当りに石段があります。
その石段を上がっていくと無動寺の境内になります。
私が無動寺を訪れたのは今年の7月末で暑い盛りでした。
しかし、この辺りは豊かな木々に囲まれ、そんなにも暑くはありませんでした。
無動寺の境内は、そんなに広くはありません。
本堂も新しく建てられた感じでした。
すこし、思っていたのと違うかもしれません。
しかし、無動寺には平安末期の仏像が5体もあるようです。
その5体の仏像は、いずれも国の重要文化財に指定されているといいます。
無動寺境内に入ってくる途中に見かけた「神戸市教育委員会」の説明板に上記の仏像5体について書かれていました。
(下記の説明板の画像をクリックすると全文読むことができます)
高野山の高僧、真源和尚が郷里の荒廃した寺院の再興を発願し、半生を捧げて村人とともに復興(宝暦二年・一七五二)したのが今の無動寺です。
古い確実な記録はありませんが、仏様が平安期ものであり鎮守社であった若王子神社、永仁五年(一二九七)の棟札があることなど、古くて大きな寺院であったことを示しています。
仏像五躯
いずれも平安末期の仏像として、国の重要文化財に指定されています。
木造大日如来坐像(高さ二.八m)
木造釈迦如来坐像
木造十一面観音立像
木造阿弥陀如来坐像
木造不動明王坐像
■無動寺
神戸市北区山田町福地新池100
Tel:078-581-0250
山号:若王山
宗派:高野山真言宗
本尊:大日如来
創建年:推古天皇の御宇
開基:聖徳太子
中興:真源阿闍梨
正式名:若王山 無動寺
無動寺の境内の左手に目をやると神社の鳥居がありました。
若王子神社です。
神戸市のホームページによれば、明治初年までは無動寺の鎮守社であり、若王子権現と呼ばれていましたが、神仏分離令によって無動寺から分離したそうです。
鳥居の向こうを上がっていくと若王子神社の古い社殿がありました。
永仁五年(一二九七)及び応永一五年(一四〇八)の棟札があります。
社殿は三間社流造で、屋根に堅板葺を残しているのは珍しく貴重だそうです。
この社殿は国の重要文化財となっています。
■若王子神社
神戸市北区山田町福地字新池101
建立:室町前期
■無動寺、若王子神社 地図
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